「魔女の家」完全攻略してやんよ！【エンド回収編】

ヴィオラ「しつこいな」

　　　　「いつまで追いかけてくるの？　

　　　　　もうすぐ　その体は死んじゃうのに。」

下半身のない少女「…ガぁッ　…ぅゔ　… …ぅぎェ…」

ヴィオラ「"かえして？" やだよ。

　　　　　この体、どこも痛くないんだもん。」

ヴィオラ「一度は私に くれた体じゃない。

　　　　　どうして 返す必要があるの？」

　　　　「ねえ？」

ヴィオラ「ヴィオラちゃん。」

ヴィオラ「私のことが かわいそうだったんだよね。

　　　　　病気で ベッドから動けかなかった私のこと。」

ヴィオラ「だから、私の魔法で2人の体を交換したんだよね。」

　　　　「一日だけ？　…ふふっ、そんな約束、したかなあ。」

ヴィオラ「私の力で、私のこと閉じ込めちゃったののはびっくりしたけど… 無駄だったね。」

ヴィオラ「だって、私の家だよ？ 私が殺されるわけないじゃない。」

ヴィオラ「あの家は、ずっと私を案内してくれたんだから。私がここから出られるようにね。」

ヴィオラ「まだ死なないの？われながら しぶといなあ。」

ヴィオラ「あ、もしかして、お父さんのことが気がかりで死ねないのかな？」

　ヴィオラ「私 知ってるよ。ヴィオラちゃんのお父さん。2人だけの家族なの。」

　　　　「ヴィオラちゃんの記憶が、体に残ってるんだ。優しそうな人だよね。お仕事は猟師さんかな？」

　　　　「わざわざお手紙までくれて、いいお父さんだよね。」

ヴィオラ「自分がいなくなったあとのこと、心配してるんだよね？」

　　　　「大丈夫。私が、ヴィオラちゃんのぶんまで愛してあげるよ。」

　　　　「ヴィオラちゃんのぶんまで愛されてあげる」

ヴィオラ「だから…

？？？「ヴィオラ？」

ヴィオラの父「ヴィオラなんだな！？無事か！？

どこも怪我してないか？」

　　　　　　「な、なんだ、どうし……」

下半身のない少女「ォ… ド… ゥザ… ン"…」

　　　　　　　　「…ダ …ヅ ヶ… デ

ヴィオラの父「よ、寄るな、化け物！！」

黒猫「やあ」

　　「君ってば、僕の助けなんて、全然必要としないんだから。やんなっちゃうよなあ」

黒猫「まあ、この家の意思が、壁紙やらメモやらで君を助けてたみたいだし、当然か」

　　「やっぱり、体が違っても この家の主が誰だか わかるんだね」

黒猫「さあてと」

　　「僕は、一足先にこの家から出てるよ。 “彼女”が姿をあらわすみたいだからね」

黒猫「この家に使ってた魔力を、“彼女”自身に戻すみたい」

黒猫「そうすると、この家の魔法が消えるだろ？ このままここにいると、巻きぞえ食って消えかねないからなあ」

黒猫「…え？ははっ。実体を持たないからって 不死ってわけでもないんだよ。僕らは」

悪魔「うん。じゃあ、そういうことで」

悪魔「あとはがんばってね。魔女エレン」